2011年10月5日水曜日

ダライ・ダマ法王南アビザ問題

10月8日に行われる予定だった、ツツ大主教(日本では知名度ないでしょうが、ノーベル平和賞も受賞してる南アの聖職者。私も実はよく知らないけど、反アパルトヘイト関係でしょう。とりあえずネルソン・マンデラ元大統領と並んで象徴的な存在)の80歳誕生日パーティーに招待されていたダライ・ダマ法王(以下、His Holiness the Dalai Lama:HHDL) ですが、南ア政府によるビザ発給の遅れから、4日南ア訪問キャンセルを発表。

Anger as Dalai Lama cancels trip to SA
- News - Mail & Guardian Online
http://mg.co.za/article/2011-10-04-anger-as-dalai-lama-cancels-trip-to-sa

どうゆうこと?南ア政府。
上記ソースでは、もちろん、南アの最大貿易相手国である中国への配慮について言及しています。もちろん、そんな政府への抗議集会(candlenight)もCape Townなどで開催された模様で、上記ソース表題にもある通り、南ア市民怒ってます。

アフリカ大陸における中国の影響力の拡大に、びっくりしました。
私が南アに滞在してたり周辺国を旅していた2007年当時でも、中国によるインフラ整備などが各国で行われていて中国がアフリカに進出してるのを間近で目撃しましたが、南ア政府にHHDLのビザ発給させないまでになってるとは!
て、ビザ問題は今回が初めてではなくて、2009年にも(一応W杯に向けた準備的な理由で)HHDLのビザ申請が拒否されています。ちなみに、それ以前はHHDLは何度か南アを訪問し、ネルソン・マンデラ元大統領、ムベキ前大統領に会っているそう。ズマ政権になって風向きが変わったのか。

ご存じの通り、南アはアパルトヘイトを平和的に解消した国。
人種による差別という過去を経験してるからこそ、懐の深さを求められると思うのですが。新生南アが誕生して17年、建前上はなくなったことになってる人種差別も実はなくなっちゃないけど(中国人、アフリカ人移民などへの差別が存在してます)、今度は経済ってものに縛られるのですね。それにしても、南アの教育ない(と思われる)人たちは散々中国人に差別的発言をしてるけど、政府は中国に配慮するって、とてつもない国になってる様子。

Cape Townに住んでました

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